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10/05/19|All Tomorrow's Parties2010--WK2 curated by Pavement
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9May2020/Butlins,Minehead
10/05/12|All Tomorrow's Parties2010--WK1 curated by Matt Groening
8May2010/Butlins,Minehead
10/05/11|All Tomorrow's Parties2010--WK1 curated by Matt Groening
7May2010/Butlins,Minehead
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17April2010/Empire Polo Fields,Indio,CA
10/04/25|Coachella Festival 2010--Day1
16April2010/Empire Polo Fields,Indio,CA
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コーチェラ・フェスティヴァル2010体験記:その①
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Wilco

Wilco

19May2007 ATP vs YOU the Fans=Day2

頑固なジェフおやじの勇姿
職人集団?ウィルコ07

「Summerteeth」から前作「A Ghost Is Born」に至る音響実験を後にし、最新作「Sky Blue Sky」でオールドスクールかつ抑制の効いた、いわば大人のロックを展開してみせたウィルコ。ソングライティングは王道ながら、エフェクトや音作りといった細部にとことんこだわることで伝統にモダンを注入した彼らは、機材やレコーディング技術など、テクノロジー(必ずしも最新の、ではないが)のアートがいかに音楽=複製芸術の要であるかを改めて指摘したロック・バンドと言える。その姿勢が、ヒップホップや宅録を通過した世代の耳にも彼らがアピールする所以ではないか・・・と思っているが、たとえばウィルコ流クラウト・ロック「Spiders」のようにあからさまなアプローチを排した「SBS」のスムーズさと明朗さ/シンガー・ソングライター的アプローチは、たとえば若いピッチフォーク読者あたりには物足りないもの(ひいては後退)と映るかもしれない。だが、ジェフ・トゥーディーはすごく天邪鬼な人だと思っているので、このファンを試すような作品で、もしかしたら人気が高くなりすぎたウィルコ(前作でグラミー賞まで獲ってしまったしね)から余分な「ガス」を抜きたいのでは?とも思う。

そう考えると、(音楽そのものはこれまででもっとも穏やかながら)ウィルコのハードコアなアート主義は「SBS」でも健在と言える。ATP初登板となった今回のステージも、キャリア史上もっともパワフルなラインナップを揃える現在の彼らの、一種鬼気迫るライヴ・ケミストリーが圧倒的だった。新作の1曲目「Either Way」、CSN&Yばりのコーラス・ワークを聴かせる「You Are My Fece」で軽いウォーム・アップが完了し(しかし音響は完璧)、続く「I Am Trying To Break Your Heart」でギター3本の威力が早くも爆発。うご~~っ! カオスと整合の狭間で平衡感覚がかき乱されるこのトラックは、ライヴで聴くと格別です(脱臼感ともいう)。そこから「Shot In The Arm」に繋ぐ流れはライヴ盤「Kicking Television」同様で(はい、これ読みながらあのアルバムをCDプレイヤーにポン!してください!でもイギリス人はコーラスで合唱しねーぞ、ちきしょう)、スペイシーなのにオーガニックというウィルコの奇跡にトバされる。こういう曲を成り立たせているのがパット・サンソン(主にキーボード)とネルス・クライン(ジャズ・アヴァンギャルド畑の人)のストロングな存在で、特にネルスの精度とパワーは、ロックしか弾いたことのないギタリストには絶対出せない味。プログレ(っていうかメタルですらある)並みに凝ったソロやラップ・スティール技が繰り出されるたび盛り上がるし、ジェフとのツイン・ギターで生み出す和音も実にタイト。ジェフひとりのアコギ・パフォーマンスでもウィルコの曲は充分聴かせるのだが、これだけのプレイヤー(つい忘れがちだけど、グレン・コッチェのドラミングも天才的)を並べたバンドで全員が好き勝手に自己主張を始めたら、それはただの無軌道なジャムになってしまう。ミュージシャンとしての有り余るイマジネーションを、しかし「ウィルコ」という器の中に凝縮し、収めること。この密度とバランスを見極めようとする緊張感が、ウィルコを観るたび深い感慨に襲われる要因なのだろう。
だからだろうか、この日のライヴはやや肩に力が入りすぎた感もあった。イギリスにおける新作リリース直後のお披露目ライヴなだけにまだ試運転な部分もあったのだろうが、「Via Chicago」「At Least That’s What You Said」の緻密さ、「Poor Places」~「Spiders」とリレーする流れなど、迫力がすごすぎてちょっと立ち入る隙がない。「Heavy Metal Drummer」のような盛り上げ曲をプレイしなかったのもその印象を強めていたし、ウィルコ・ファンとの熱いインタラクションも含めたトータル性という意味では、「感動」とまではいかなかった。他のバンドが目当てのオーディエンスが混じるフェスで、好きなバンドを観る時のさだめでもあるのだけど。
ともあれ、ツアーを経て新作からの曲がどう生まれ変わるか、次回の公演は必見!と思ったし、ジェフ・トウィーディーがますます頑固親父化しているのが嬉しかった。時差ぼけから来る不調を嘆き、野次を飛ばすうざいアメリカ人観客を「アメリカ人だからって得意になるな~!」と一蹴する姿は、単なる不機嫌なおとっつぁん(笑)。今の世の中の色んなことが気に食わず、それを隠すことなくおおっぴらに表明していくこの人は、ジャック・ホワイトみたいに色んな人とぶつかり続けたのだろうし、誤解され、煙たがられることも多そう。水に流せない人ならではの、難儀な人生である。そんな彼が「この青い青い空があれば/今の腐った時代もそんなに悪いもんじゃないと思える/死にさえしなければ御の字/生き残れた/とりあえず今はそれで充分だ」(「Sky Blue Sky」)と歌えるようになったことを、筆者は本当に良かったなと思っている。


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